カラーのリタッチ
最近よくお客様がカラーの施術のときに言われること
「前回カラーして毛先にはカラーが残っているので、毛先にカラーをすると傷むから
根元だけカラーしてください」と................。
なるほど、気持ちは痛いほど良く分かります、僕も下っ端のころはそう思っていましたし
「髪の毛を傷める」という作業に関して言えば、できる限り避けたいこと思っていました。
”美容師はお金のために様々な技術をお客様に施術して、やらなくても済む事をあえて付加して
料金アップを図っている”と思われがちであり、実際そういう方法論で営業しているお店はあります
しかし、大半の美容師は「髪の毛を痛めたくない」と思っていることも事実なのです。
なぜなら、傷んでいる髪の毛では思ったようなスタイルができない、つまり
傷んでいることによって、求めたい質感や、ラインやシルエット、艶感が出てこないのです
もちろん、世の中にはすばらしいスタイリング剤などいっぱい売られています.....が。
パーマをかけてもすぐにとれててしまったり大きいカールをしたかったのにチリチリに、
ウェットな状態ではカールが出ているのに乾かすと真っ直ぐにボリュームだけが......................
カラーをしてもすぐに色が落ちるし色味がキレイに入らない、もちろん技術でカバーしなくては
いけないのですが納得がいかない結果になり、僕自身その日は落ち込むのですよ限りなく...
そこでカラーの話です
リタッチという技術があり、例えばカラーを施術後2ヶ月も経過すると根元から黒髪が3cmばかり
毛先の色が残っている部分と、根元の新しく生えて来た髪の毛とに色が分かれてしまいます
このときのカラーが残っている部分を既染毛といい、根元の新しい部分を新生毛といいます
俗に言う根元の黒いまたは白髪が出てきた白い部分が新生毛
毛先の色が残っている部分が既染毛、新生毛だけを染める技術のことをリタッチと言っていました
以前カラーで説明したと思いますが(してなかったらごめんなさい)、髪の毛にカラーを入れるとき
には乱暴に言うと、脱色剤により穴を開けていきます、例えば毛一本に対して100の穴を開けたと
します、そこに赤い色(例えば)を流し込みます、黒い部分は赤くはならずに穴を開けたところが
赤くなります、それが髪の毛の15%だとしたら黒い面積の方が目立ちますね、=あまり色が変わっ
ていない状態です、80%だとしたら赤が大半を占めますので他人からは「赤髪の人」と呼ばれるよ
うになりますね
「赤髪の人」がカラーをしてから3ヶ月が経ちました、根元が5cm黒くなっています
そこで「赤髪の人」は自分で再び赤い薬を買ってきて髪の毛全体に、まんべんなく赤い薬を塗りまし
た
ここで考察してみましょう、すでに100個の穴を開けていた状態にさらに脱色剤が塗布されます
新生毛の部分はまだ穴が開いていないので100個ですよね?
しかし、既染毛は!100個すでに開いていた状態から更に100個追加です、合計200個になってしま
いました、この行為を続けていくと1年後には髪の毛には何個の穴が開くことになるのでしょうか?
考えただけで恐ろしくなりますねー(数はあくまでも大袈裟ですが)
だから、「既染毛にカラーはしないでください」という理論が生まれてきますし、それは間違いでは
ないのです、しかしそれだけではないのですよ......
次に続きます、明日には更新しますから見てくださいね。
by poco_a_poco_f_4 | 2010-06-14 12:20 | Color